近年、日本国内でも「デザイン経営宣言」(2018年、経済産業省・特許庁)を契機に、デザインをビジネスやイノベーションに積極的に取り入れる企業が増加しています。デザイン経営の成功には、経営層のデザイン理解、CDO(Chief Design Officer)の設置、そしてデザイナーの採用といったトップダウンのアプローチが重要視されています。しかし、すべての企業がトップダウンでデザインを活用できるわけではありません。
デザイン思考の登場は、プロセスとしてのデザインの活用をデザインを専門としない層にも押し広げることになりました。さらに、生成AIの台頭は、アウトプットを生み出すというデザインの活用もデザイナー以外にも可能にし、新たなデザイン活用の未来を切り開いています。これは、デザインがこれまでのよりもさらに広い層の人々に、ボトムアップで実践される大きな可能性を秘めています。
このように、組織内でボトムアップによるデザインの習熟や実践が広がる余地がある中で、その取り組みをどのように始め、どのように推進していくべきかを考察します。本イベントでは立命館大学デザイン科学研究所DMLと株式会社ゆめみによる共同研究活動の成果発表として「ボトムアップのデザインマネジメント」をテーマに、国内外の最新のデザインマネジメント研究や実践事例を交えながら、参加者の皆さまと共に深めていきます。
皆さまのご参加を、心からお待ちしております。