池田泉州銀行は、地元に愛される銀行として地域経済の活性化に取り組み、また「独立系」の強みを生かして社会課題や時代のニーズに応えるソリューションビジネスを展開しています。
また、デジタルチャネルのサービス体験向上に向けてデザインの活用を検討されるなか、ゆめみは外部パートナーとしてプロジェクトの構想初期段階から 伴走。人間中心設計やサービスデザインの手法を用いたプロセスを一緒に実践する内製的なアプローチで支援しています。
デジタルチャネルの強化に向けて新たにプロジェクトを立ち上げる構想段階から伴走し、ゆめみのサービスデザインやUIデザインなどのナレッジを共有しながら、ワンチームとなって現状課題の整理から改善案の制作、ユーザビリティテストまで、デザイン手法を用いた具体的なプロセスを一緒に実践しました。
ミニマムながら、サービス開発における一連のデザイン活動(サービスデザイナー、UIデザイナーが普段どのような視点で、どのようなことを意識しながらどういった取り組みをしているのか、など)をプロセスに分解して【体感】していただきました。
担当メンバーはデザイン活用に対する熱量が高く、顧客のサービス体験をよりよくするためにそれぞれが多くの課題や「やりたいこと」を抱えるなか、第一段階としてまず何にどう着手するのか、どのようなアウトプットがあれば社内ステークホルダーの合意形成が得やすくなるかなどを踏まえ、今後のアプローチについて一緒にじっくり時間をかけて検討を進めました。
バンキングアプリの改善に向けて、まずは銀行とお客様との重要なタッチポイントとなるスマートフォンアプリのUX/UIレビューから着手。サービス全体の情報構造を整理したアプリマップを作成し、アプリ全体に関わる情報構造のレビューや画面遷移、ビジュアルデザインなどユーザビリティにおけるレビューを行いました。
デザインの専門家視点を通して、これまで大きな課題だと思っていなかった箇所がユーザーにとってはクリティカルな課題だったことが浮き彫りになるなど、新たな発見につながりました。
UX/UIレビューをもとに抽出したひとつの課題を深掘りし、今後の改善に向けてアイデア出しをするワークショップを実施。ワンチームとして池田泉州銀行の皆様とゆめみのデザイナー混合のチームでワークを行ったことで、さまざまなアイデアが飛び交うようなワークとなりました。同時に、本体験を通じてユーザー中心にサービスを検討するためのヒントやデザインの基本的なプロセスや考え方などをお伝えしました。
改善案の制作後、オンラインでのユーザビリティテストを実施。テストユーザーに指定のタスクに取り組んでもらい、その様子を観察しながら操作の中でにつまずいた部分について深掘りしました。
ユーザビリティテストの実施後、ユーザーインタビューを通して行動の意図やそのときの気持ちをヒアリングし、ユーザビリティの課題についてさらに議論していきました。
同時に、ユーザビリティテストの実践ステップやユーザーインタビューの設計⽅法などについても共有しました。
デジタル戦略上、アプリの利用促進が不可欠である一方で、画面デザインをきれいにリニューアルしても銀行員だけの知見ではユーザビリティが考慮されておらず、結果として「直感的に使えない」アプリとなってしまうという課題がありました。
こうしたノウハウは銀行内だけでは持ち合わせておらず、今回ゆめみ様とご一緒することになりましたが、銀行目線で丁寧な説明をしているはずの画面フローがわかりづらいと指摘をいただき、またワークショップで議論した結果を目の前でプロトタイプを作り上げ、そのままユーザーインタビューを行うといったスピード感を体感することで、「使う人の観点でものを作るための仕組み」の必要性を強く感じました。
ユーザビリティテストでインタビュアーを務めました。ゆめみ側の発話を皮切りに池田泉州銀行の皆様 からも主体的に質問をしていただけました。最終的には、自分たちのプロダクトを目の前でユーザーが使っている様子を見るという初めての経験ができ、とても有意義な時間になったとの感想をいただけました。一人のデザイナーとしてそのような経験をしていただけたことが本当に嬉しく、とても印象に残っています。(サービスデザイナー)
私の地元に拠点を置く池田泉州銀行様はとても親しみある銀行なので、このたびご一緒できることが嬉しくも光栄です。池田泉州銀行の皆様の精力的に取り組みに、ゆめみが寄り添いともに成長していけるよう引き続き伴走させていただきます。(営業担当)
実現したいアイデアはありながら何からどう着手すれば良いか迷われていたなか、プロジェクトでご一緒させていただく中で池田泉州銀行の皆様と一緒に意思決定しながらプロジェクトを進めることができました。ステークホルダーやシステムなどにおける様々な制約がある中で顧客のサービス体験を高めるために必要なデザインの一連の流れを体験し、プロジェクトを通してサービス開発にデザインを取り入れていくための解像度を高められていたのがとても印象的でした。次なるステップにおいても頼れるパートナーとしてプロジェクトの成功を全力サポートしてまいります!(PM・サービスデザイナー)
https://www.sihd-bk.jp/personal/service/apps/banking/