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福井県民生活協同組合|データ分析で顧客ニーズを把握、課題克服と顧客満足度向上の実現を支援

福井県民生協組合は「組合員の幸せと地域社会のために」という理念のもと、宅配サービスや店舗「ハーツ」での販売、高齢者介護や子育て支援、移動店舗や買物代行などの生活支援、共済事業や葬祭サービスなど、さまざまな事業を展開されています。また、福井県29万世帯のうち生協加入率は約57%と全国4位を誇るなど、地域の生活インフラ企業として広く根付いています。

ゆめみはこのたび、それら多様な事業における膨大なカスタマーデータの集約・可視化をはじめ、今後のビジネスやマーケティングに利活用しやすいデータ分析・運用環境づくりをサポートしています。

 

<クライアント>

福井県民生活協同組合 

<プロジェクト詳細>

福井県民生協様は2005年からCRM(顧客関係管理)を運用し、顧客となる組合員のサービス利用履歴や問い合わせ内容などを組織内で共有しながら事業の質向上に取り組まれてきました。さらには2022年のDX推進部創設を機に、3カ年計画でCRMの一層の進化をめざされるなか、ゆめみとの共創がはじまりました。

ゆめみは、CRMデータの可視化・利活用に向けたDWH(データウェアハウス)構築やBIツールの導入などのデータ分析基盤の構築はもとより、新たなシステムにおける自走できるまでの環境づくりとスキルの伝達。さらに、その先の柔軟なデータ利活用によって、店舗基準の売上管理から顧客起点マーケティングへ転換することによる経営課題の解決など、中長期視点で伴走支援しています。

<本プロジェクトのポイント>

分散していた事業データの集約
売上データや販売履歴、組合員(顧客)情報など、全事業部に100件近く点在していたデータをDWHに集約。これまでは情報システム目線で作られていたため扱いが難しかったデータが、現場の人が活用しやすい情報として整理されました。それによって、BIツールとの連携でダッシュボード化することが可能になり、日々のデータ抽出・集計を自動化し、事業分析業務にかかる負荷や時間を大幅に削減しました。

利用開始までにかかる時間の短縮
ゆめみの様々な業界・業種におけるプロジェクト実績とノウハウをいかし、福井県民生協様の事業や業務ドメインを理解したうえで思考・設計を実施。さらに、従量課金型のBigQueryとデータ転送にSaaS(trocco®)を活用することで、フルスクラッチ開発ではできない短期間でのローンチを実現しました。

将来的な自走・拡張を視野に入れた運用環境づくり
データ分析基盤の構築に当たり、最終的に社内で自走できることを前提に、拡張・改善しやすい運用環境づくりを検討しました。
同時に、定例会やオンラインチャンネルで導入レクチャーを実施し、実務利用可能なサンプルの作成や必要な知見を共有しながら、本格運用までをフォローアップしました。今後、同基盤でAIを活用したモデル構築にもチャレンジする予定です。

<ゆめみの具体的施策>

オンプレからクラウド環境へのDWH構築
福井生協様ではこれまでオンプレ環境のみでデータを蓄積していたため、クラウド環境の利用にはハードルがありました。ゆめみは具体的なネットワーク実装方法の調査・複数手段の提案と、担当部門と情報システム部門との折衝をサポートし、クラウド化への道を実現しました。
DWHにはBigQuery(Google)を採用、データ転送(ETL)にはprimeNumberと協働して同社のSaaSであるtrocco®を導入し、スクラッチ開発と比較し大幅に短期間でのデータ統合が実現しました。スケール拡張にも柔軟性があり、BIやCRM、スプレッドシート、機械学習などのGoogle Cloudが提供する多彩なサービスともシームレスに連携できるデータ基盤を実現しました。

既存帳票のダッシュボード化
これまで各サービスや店舗ごとに集計し、日々エクセルで帳票管理し、各関連事業部内で抽出・集約しながら活用していた煩雑な蓄積データをダッシュボード(Looker Studio)で一元化して可視化。急激な変更は現場の方にとってかえって負荷となってしまうこともあるため、まずは現場で使っている方がスムーズに移行できる、見易さ・ユーザービリティーを心がけました。
わかりやすく整理されたことで、単一データやエクセル集計からでは得られないビジネス視点や気づき、顧客の〝顔〟や行動が見えてくるなど、データドリブンマーケティングを行うための環境も整ってきています。

発展的なマーケティング分析支援
これまで活用されてなかったCRMのデータを結合し、既存帳票にはなかった「顧客」を分析する目的で、ゆめみから様々な提案を行いました。提案には、ゆめみの保有する他の生協や小売での知見、ECサイトグロースの知見などがシナジーとなり、データからの顧客理解が深まりました。
さらに、AIを使った分析によって新たな分析軸でのマーケティング施策や課題解決を実現したり、福井県民生協様のハーツアプリと連携したプロモーションや新規ビジネスを創出したりすることも視野に入れながら、これからもパートナーとして伴走支援していきます。

【福井県民生協組合 ご担当者様からいただいたコメント】

世の中の市場状況が大きく変化している中で、人口減少や高齢化による顧客減少、価格高騰といった課題が深刻化しており、新しい取り組みが必要だと考えていました。

今回お願いしたダッシュボードを活用しデータ分析を行うことで、以前は何時間もかかっていた顧客のニーズを短時間で明確に把握し、利用顧客と商品のニーズを分析することで、顧客が望む最適な商品を提案できるようになりました。気付きから仮説をたて、施策実行にうつすところまでのプロセス作りが出来るようなってきたと実感しています。また顧客に合わせた商品特集チラシを作成・配布するなど、より効果的な施策を実行できるようにもなっています。今後もダッシュボードを活用して、顧客理解を深め、顧客視点に立った施策を実行し繰り返していく良いサイクルができるといいなと思っています。また、ハーツアプリと連携する等、全社的な成長を目指していけたら良いなと思っているので、引き続きよろしくお願いいたします。

【ゆめみ担当者の声】

福井県民生協様が、一般的なイメージにあるモノの販売やサービスの提供のみならず、地域の生活インフラ企業として、組合員の方々はもちろん福井のくらしを支えていらっしゃること。そして福井県の人口が年々減少するなかでも生協世帯加入率が伸びているなど、地域とのつながりや信頼関係が強く、実際に地域の課題を細かく丁寧に拾われ、課題解決に向けて事業に地元の声を活かしながら取り組まれている姿がとても印象的でした。

ゆめみも、これまであらゆる業界・企業との共創で広い事業領域に携わってきています。それらでの知見やノウハウを生かし、本プロジェクトをはじめ、福井県民生協様の新たなサービス開発に伴走し、共創することで、地域の発展に貢献していきたいです。

 

その他事例
福井県民生活協同組合|店舗体験をより豊かにするハーツアプリ開発 

 

<サービス分類>

  • データレイク分析基盤の構築
  • 既存システムとのシステム連携
  • BIツールダッシュボード設計
  • ユーザー属性、⾏動の分析

 

<提供サービス>

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